2007 Fiscal Year Annual Research Report
酸素発生型光合成生物における光化学系I活性中心の生合成の分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
19570039
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中井 正人 Osaka University, 蛋白質研究所, 准教授 (90222158)
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Keywords | 鉄硫黄クラスター / 生合成 / 葉緑体 / 足場蛋白質 / 光化学系 / グルタレドキシン / シロイヌナズナ / 光合成 |
Research Abstract |
鉄硫黄蛋白質はポリペプチド鎖に無機の鉄と硫黄が特徴的な配位構造-鉄硫黄クラスターと呼ばれる-を形成して組み込まれている生物界に広く分布する蛋白質の総称で、呼吸鎖や光化学系の電子伝達鎖における電子伝達のキーコンポーネントとして細胞内で様々な代謝活動に関与している。細胞内の鉄硫黄クラスター形成のメカニズムは、始原バクテリアで確立されたメカニズムが様々な細胞に受け継がれ、その様々な生育環境に適したメカニズムをそれぞれの細胞内で獲得してフィットさせてきたと考えられる。本研究では、酸素発生型の光合成を営む植物葉緑体やらん藻を材料に、鉄硫黄クラスター生合成の分子メカニズムに焦点を当て、特に光化学系Iの【4Fe-4S】型鉄硫黄クラスター活性中心の生合成過程の詳細を明らかにすることを目的とした。まず、葉緑体内[4Fe-4S]クラスター形成の鍵となるHcf101蛋白質について、精製を行い低温EPRスペクトルおよび、NTPase活性の有無を測定した。また、シロイヌナズナに存在するHcf101ホモログであるNbp35に関しても、野生型および変異体の精製を行い、低温EPRスペクトル、NTPase活性測定等を行い、Hcf101との相違点および共通点を明らかにした。また葉緑体内で[2Fe-2S]型クラスターの足場であるCnfUや[4Fe-4S]型クラスターの足場であると考えられるHcf101に鉄硫黄クラスターを組み込むメカニズムについて特に近年その関与が推測されているglutaredoxinについてもその生化学的性質と植物における必須性について解析を進めた。
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