2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19570051
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
南原 英司 The Institute of Physical and Chemical Research, 適応制御研究チーム, チームリーダー (90271626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立松 圭 独立行政法人理化学研究所, 適応制御研究チーム, 客員研究員 (00373324)
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Keywords | 種子 / 吸水 / マイクロアレイ / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
吸水に伴う生理的な変化は種子生理において重要である。しかしながら、吸水に応答する初期反応は分子生物学的にほとんど理解されていない。申請者は、モデル植物であるシロイヌナズナの休眠性が強いCviaccessionと休眠性をほとんど示さないColumbia accessionの種子を用いて、Affymetrix社のmicroarrayによって種子吸水初期の遺伝子発現変化を詳細に解析した。 CviとColumbia種子について、乾燥種子、15分、30分、1時間、3時間吸水した3反復試料を用いてmicroarray解析をおこなった。乾燥種子から吸水1時間の種子ではCviでもColumbiaでもそれほど顕著な遺伝子発現変化は観察されなかった。それに対して、吸水3時間種子ではCviでもColumbiaでも約1000個の遺伝子について有意なmRNAレベルの上昇が観察された。同様に、3時間吸水種子のみで約1000個の遺伝子について有意なmRNAレベルの低下が観察された。この結果から、ゲノムワイドな遺伝子発現変化は吸水1時間以降に起こる事が明らかとなった。3時間吸水種子でup-regulateしている遺伝子群、および、down-regulateしている遺伝子群はそれぞれ、(1)CviとColumbiaで同様に変化しているグループ、(2)Cviで特異的に変化しているグループ、(3)Columbiaで特異的に変化しているグループに大別された。Up-regulated genesについては、(1)と(2)のグループは似て非なる代謝関連遺伝子が多く見受けられたのに対して、(3)のグループでは代謝関連遺伝子は多くなかったが、たんぱく質合成に関与する遺伝子群が多い傾向を示した。 現在は、これら3つのグループの中で顕著な遺伝子発現変化を示した遺伝子群の中で調節機能を担っていると考えられる遺伝子に的を絞って機能解析をおこなっている。
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[Journal Article] High temperature-induced ABA biosynthesis and its role in the inhibition of GA action in Arabidopsis seeds.2008
Author(s)
Toh S, Imamura A, Watanabe A, Nakabayashi K, Okamoto M, Jikumaru Y, Hanada A, Aso Y, Ishiyama K, Tamura N, Iuchi S, Kobayashi M, Yamaguchi S, Kamiya Y, Nambara E, and Kawakami N.
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Journal Title
Plant Physiology (In press)
Peer Reviewed
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