2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19570102
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
熊坂 崇 Japan Synchrotron Radiation Research Institute, 利用研究促進部門・構造生物グループ, グループリーダー・副主席研究員 (30291066)
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Keywords | シグナル伝達 / ストレス応答 / 結晶構造 |
Research Abstract |
今年度は、枯草菌のストレス応答系の蛋白質について、発現系構築および結晶化条件の検索、RsbQの基質分子探索を中心として行った。 既に我々が構造解析を行ったエネルギーストレス系に属するRsbQは、RsbPヘシグナルを伝達する重要な蛋白質である。この加水分解酵素がストレスシグナル分子を分解して、RsbPのPer-Arnt-Simドメインに受け渡し、Phosphatase活性を上昇させる。フェノール類と短鎖のカルボン酸からなるエステルが有力な侯補であることを見出していたが、さらに環状分子と短鎖カルボン酸のエステルを探索したが、より親和性の高い分子は見つかっていない。 しかし、RsbPについては、全長だけでなくドメインごとでのタンパク質発現を試みたところ、Phosphataseドメインのみの分子で活性を確認できたほか、PASドメインについては結晶化に成功し、現在、結晶構造解析に最適化すべく結晶化条件を探索している。また、PASドメインについてX線小角散乱実験を行った結果、分子は二量体を形成し、大きなクレフト部を待つことが示唆された。リガンド分子の探索と、結晶構造の解明によって、PASドメインによる活性化メカニズムの解明に迫れるものと期待している。 他方、環境ストレス系タンパク質であるRsbX, RsbR等については、Hisタグやタグなしての発現系を構築していたが、純度と収率を改善するためにpTYB系ベクターへの置き換えを行い、より効率的に高純度試料が調製できるようになった。現在、RsbXについて結晶化を改めて行い、SeMet誘導体による位相決定を進めている。
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Research Products
(1 results)