2008 Fiscal Year Annual Research Report
スフィンゴミエリン代謝系酵素の構造および細胞生物学的な解析
Project/Area Number |
19570113
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
津下 英明 Tokushima Bunri University, 健康科学研究所, 教授 (40299342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 真隆 徳島文理大学, 薬学部, 助教 (00412403)
櫻井 純 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (80029800)
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Keywords | スフィンゴミエリン代謝系酵素 / スフィンゴミエリナーゼ / スフィンゴシンキナーゼ / スフィンゴシン1リン酸 / 巻き戻し / 結晶化 |
Research Abstract |
(1) 組み換え体ヒトスフィンゴシンキナーゼ(SPHK1)の発現、精製:昨年度に引き続き巻き戻しによる組み換え体ヒトスフィンゴシンキナーゼ(SPHK1)の精製を検討した。特にアルギニンを用いた可溶化を検討した。0.1MArg条件下で可溶性を増し、ニッケルキレート、ゲル濾過により精製を行った。最終的にオリゴマー化した酵素が得られた。SPHK1活性を放射ラベルしたスフィンゴシンを用いて測定した所、高い活性が得られた。しかし、Arg濃度を下げると沈殿する事から結晶化には適していない。またGSTフュージョンでの発現の検討を行った。トロンビンでのカットを行う前にSPHK1は切断されており、グルタチオンセファロースでGSTのみが結合しする事が判明した。さらに蚕を利用した発現系の検討を行った。このために、pMSNHT07ベクターへのサブクローニングを行った。これを片倉工業に外注して発現を試みたが蚕の体液30mlからわずかの可溶性産物しか得られなかった。このSPHK1は活性があることを確認した。インクルージョンボディからの巻き戻しをしたサンプルで濃縮を行い、5mg/ccでインコンプリートファクトリアル法を用いて結晶化を行ったが,回折が出る結晶は得られていない。 (2) SPHK1局在化機構の解明:SPHK1の細胞膜の他のキナーゼによるリン酸化による調節あるいは細胞膜への移行に他のタンパク質が関与するのか等まだ不明な点が多い。昨年度に引き続きHEK293細胞とさらに神経細胞を用いSPHK1を発現させ、膜への移行機構を明らかにするために、SPHK1に結合するタンパク因子の同定をnano LC MS/MSを用いて進めてきた。新たに得られてきた分子は興味あるものであったが再現性を得られるか、確認を行っている。
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Research Products
(12 results)