2007 Fiscal Year Annual Research Report
カルモデュリン・キナーゼIVの標目基質分子同定と情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
19570134
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
徳光 浩 Kagawa University, 医学部, 准教授 (20237077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 良二 香川大学, 医学部, 教授 (00020917)
波多野 直哉 香川大学, 希少糖研究センター, 客員准教授 (10332280)
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Keywords | CaM-キナーゼカスケード / 細胞内カルシウム / CaMKK / CaM-KIV / SAD-キナーゼ / タンパク質リン酸化反応 / シグナル伝達 / カルモデュリン |
Research Abstract |
生体内において細胞内カルシウムの細胞内情報伝達因子としての重要性は疑う余地はなく、神経伝達物質の放出さらには、遺伝子発現調節にいたる様々な独立した細胞内反応機構を介して、統合的に高次機能を制御していると考えられる。近年、我々によるCaM-キナーゼ活性化リン酸化酵素(CaMKK)の同定と遺伝子クローニングにより2種類の多機能性CaM-キナーゼ(CaM-KIおよびCaM-KIV)がCaMKKによるリン酸化反応を介して機能調節を受けることが明らかとなり、CaM-キナーゼカスケードと呼ばれる新しいカルシウム情報伝達機構の概念が提唱された。本研究において新しいCaM-キナーゼカスケードの存在を明らかにするために、CaM-KK変異体を用いた機能プロテオミクス法によりCaMKKの新規標的リン酸化酵素を探索した。その結果、神経特異的なタンパク質リン酸化酵素であるSAD-キナーゼがCaMKKの標的酵素として見いだされた。試験管内においてSAD-キナーゼはCaMKKによりそのThr189がリン酸化されることにより、約60倍の活性化を示した。またSAD-キナーゼのCaMKKによる活性化は遺伝子導入した培養細胞においても検出され、CaMKK/SAD-キナーゼという新しいCaM-キナーゼカスケードの存在が示唆された。
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Research Products
(8 results)