2007 Fiscal Year Annual Research Report
発癌物質PhlPに対する細胞応答及同付加体部位での損傷乗り越えDNA修復の解析
Project/Area Number |
19570144
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
福田 博政 National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East, 生化学部, 室長 (60300943)
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Keywords | 遺伝学 / 核酸 / 癌 / 食品 / 変異 |
Research Abstract |
がん抑制遺伝子APCのPhIP誘発ラット大腸がんにおける変異ホットスポット(コドン869:GGG→GG)前後の配列TCCGGGAACの真ん中のGにPhIPを導入し、さらに3'側に23塩基の配列を付け加えた32塩基の鋳型DNAを用い、各種polymeraseによるDNA合成を行なった。17merのプライマーを用いた反応では、Klenow断片やヒトpolαなど用いたReplicative DNA polymeraseのいずれにおいても、PhIP-dGの部位での強力なDNA合成の停止が観察された。次に、26merのプライマーを用いて、TLS polymeraseによるPhIP-dGの向かいへの塩基挿入反応を調べた。4種のTLS polymeraseのうち、polη、polκ、Rev1の3種はPhIP-dGの向かいへdCを挿入できた。中でも、Rev1が最も効率良く塩基挿入反応を触媒した。27merのプライマーを用いて伸長反応を行ない、polκ及びpolηでdG 2塩基の挿入が観察された。即ち、dG 1塩基分のスリッページが起こったことが示唆された。PhIPが付加したdGの部位を前後にずらした鋳型でも、同様の結果が得られた。polκ及びpolηによる伸長反応時のこのdG 1塩基分のスリッページが、除去修復後にdGの1塩基欠失として固定されると考えられる。
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Research Products
(2 results)