2008 Fiscal Year Annual Research Report
放射光X線溶液広角散乱のハイスループット化による蛋白質の階層構造解析法の確立
Project/Area Number |
19570148
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
平井 光博 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (00189820)
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Keywords | タンパク質 / 階層構造 / フォールデング / アミロイド / X線広角散乱 / 放射光 |
Research Abstract |
第3世代の放射光源(高輝度光科学研究センターSPring-8)を利用した溶液中でのX線広角散乱法は,タンパク質などの階層構造と機能発現の関係を解明する鍵となるが,世界的に見ても上記の目的のために特化された測定周辺機器や解析法塗どは不十分である。本研究は,溶液X線広角散乱法の確立を目的として実施している。 また,本研究の具体的な目的は, 1)溶液の放射光X線広角散乱測定のハイスループット化:放射光X線広角散乱測定に特化した溶液振動型自動試料交換機を設計・製作して,格段の測定のハイスループット化をおこない,タンパク質分散系の階層構造とその機能発現機構を明らかにするための基盤技術を確立する。 2)タンパク質の階層構造と構造転移,階層間の転移の同時性と協同性の解析:複数のタンパク質を選択し,フォールディング/アンフォールディング構造転移における各階層構造別の変化,階層構造間の転移の同時性や協同性を解析して,階層構造と構造転移との関係,自由エネルギー変化との関係を明らかにする。 3)アミロイド転移・核形成・線維成長の全過程の解明 平成19-20年度は項月1)の自動試料交換機の製作を完了し,上記目的項目の2)および3)を実施中である。浸透圧下に置けるタンパク質の折畳み過程の詳細を現在検討中である。論文は投稿中であり,また,国際会議および国内学会にて研究成果発表を行った。
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