2007 Fiscal Year Annual Research Report
画像分離型位相変調法を用いたシナプトソーム活性の計測
Project/Area Number |
19570151
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
太田 善浩 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (10223843)
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Keywords | 位相変調 / 微分干渉光学系 / シナプトソーム |
Research Abstract |
平成19年度は、ミトコンドリアの計測に適した位相変調型微分干渉光学系の作成と、その光学系を用いた予備計測を行った。光学系は、光源側から回転ポラライザー、1/4波長板、ノマルスキープリズム、コンデンサレンズ、対物レンズ、ノマルスキープリズム、アナライザーから構成されており、ポラライザーを回転させることで、画像上の2点間の位相を任意に変化させることとした。また、本研究は、単一のシナプトソームの計測を目的としていることから、画像の分離距離を単一シナプトソームの直径1μmより大きい1.3μmに設定した。 予備計測では、直径1μmのポリスチレンビーズ、および単離シナプトソームの計測を行った。計測の際には、ポリスチレンビーズは純水に、単離シナプトソームは緩衝液に浸し、計測用にはハロゲンランプからの550nmの光をフィルターで選択した。どちらの場合も、1つの物体が画像上で明確に2つに分離され、ポラライザーを回転させることで一定の位相差で濃淡が変化することが計測された。また、画像上の1点において、最も輝度が高くなるポラライザーの位置と低くなる位置のポラライザーの角度差は90度であることも確認した。これらは、光学系の性能が当初の設計どおり出ていることを示している。 以上から平成19年度は、意図したとおりの性能をもつ光学系を作成することに成功したといえる。これをもとに、平成20年度はシナプトソーム位相差情報から、活性の情報を抽出することを試みる。
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