2008 Fiscal Year Annual Research Report
分子スイッチ・トロポニンートロポミオシンの動的構造解析
Project/Area Number |
19570152
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
三木 正雄 University of Fukui, 工学研究科, 教授 (30242580)
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Keywords | 生物物理 / 分子スイッチ / 蛍光測定 / 制御メカニズム |
Research Abstract |
昨年度に続き、シングルシステイン残基をもつトロポニン変異体13種類(TnC: E6C, Q82C, S92C, E156C; TnI: A45C, M57C, A69C, S89C, D94C, S117C; TnT: S164C, A179C, A188C)を調製した。これらシングルシステイン変異体に蛍光エネルギー供与体となるIAEDANSを結合し、シングルシステイン残基をもつトロポミオシン変異体8種類を調製し、これらに蛍光エネルギー受容体使って、アクチンフィラメント上でのトロポニンートロポミオシン間の蛍光エネルギー移動受容体となるDABMIを結合し、これらの間の蛍光エネルギー移動測定を行なった。これにより、昨年度発表したトロポミオシンートロポニン複合体アトミックモデルよりも、より詳細なアトミックモデル構築の為のデータを収集することができた。更に、トロポミオシンの146から174迄の残基7つ目ずつをシングルシステインにした変異トロポミオシンを調製し、これにエネルギー供与体を、アクチンのCys374, Gln41,結合ADPにそれぞれエネルギー受容体を結合させ、これらの間の蛍光エネルギー移動測定を行うことにより、アクチンートロポミオシン(region: 146-174)複合体アトミックモデルを作製した。これによりアクチン上にトロポミオシンがどのように結合しているかについての詳細をしることができた。これら蛍光エネルギー移動測定データをつかっての、複合体のアトミックモデル構築はX線結晶構造解析ではなし得ない、巨大タンパク質複合体の高次構造解明の為の新しい手法を提供するものである。
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