2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19570170
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
大島 靖美 Sojo University, 生物生命学部, 教授 (90037606)
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Keywords | 発生・分化 / シグナル伝達 / 遺伝学 / 体の大きさ / 線虫 / Gキナーゼ / MAPキナーゼ |
Research Abstract |
A. EGL-4 Gキナーゼの信号伝達経路の解明 A-1) EGL-4のリン酸化基質の同定: カイコ抽出液を用いる試験管内翻訳系により、FLAGタグをつけた全長のEGL-4タンパク質の発現、精製に成功した。これを用いて、タンパク質リン酸化活性の証明、基質の探索を行う予定である。 A-2)酵母のツーハイブリッド系により、Rasタンパク質ホモログ(DRN-1)、7回膜貫通タンパク(C52B9.4)など、EGL-4と相互作用する6種類のC. elegansのタンパク質を同定した。ツーハイブリッド系において、これらはどちらも、基質と相互作用するとされるEGL-4のN末端付近に結合することを示した。これらの4つ及びEGL-4のN末端断片とGSTまたはMBPとの融合タンパクを大腸菌で発現することに成功した。これらを用いて、両者の試験管内での直接の結合を検証している。 A-3) DRN-1、C52B9.4の変異体を入手し、いずれも成虫の体積が野生型より有意に小さいことを明らかにした。この結果は、これらの因子が大きさの制御に関与することを示唆する。 B. SMA-5 MAPキナーゼの機能とその信号伝達経路の解明 B-1) 酵母のツーハイブリッド系により、SMA-5と相互作用する新たな因子の同定を1年間に渡って試みたが、成功しなかった。 C. 新たな大型変異体の分離とその原因遺伝子の解析 原因遺伝子の同定がEMS変異誘導よりも容易な、Mos1トランスポゾンによる変異誘導法を用い、野生型より体積が有意に大きい変異体4株を分離した。そのうちのより大きい2株について調べたが、Mos1が検出されず、原因遺伝子の同定ができなかった。
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Research Products
(2 results)