2008 Fiscal Year Annual Research Report
Itm2ファミリー膜タンパク質のエンドソームにおける機能と痴呆症への関与
Project/Area Number |
19570178
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
駒田 雅之 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 准教授 (10225568)
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Keywords | 癌 / 酵素 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 蛋白質 |
Research Abstract |
Itm2ファミリー(Itm2 A-C)は遺伝性の痴呆症を引き起こすタンパク質である。その分子機能は不明であるが、エンドソームにおいてユビキチン化された膜タンパク質のリソソームへの選別輸送を担うESCRT目的とし、ESCRT複合体と相互作用する脱ユビキチン化酵素UBPYとAMSHの機能解析を行い、以下の結果を 得た。 1. UBPYとAMSHが細胞質分裂期に中央紡錘体に時空間的に異なるパターンで局在し、効率良い細胞質分裂に必須の役割を果たしていることを見出した。またこれらの脱ユビキチン化酵素の局在化に先立ち、 2. AMSHとLys63結合型ポリユビキチン鎖のX線結晶構造を解明し、この脱ユビキチン化酵素のLys63結合型ポリユビキチン鎖に対する基質特異性の構造的基盤を解明した。この研究は、世界で始めて脱ユビキチン化酵素の基質特異性発現のメカニズムを明らかにしたものである。 3. 薬物排出トランスポーターABCG2が、増殖因子受容体と同様にユビキチン化依存的なりソソームでの分解を受けることを見出した。この発見は、ユビキチン化によるリソソームでめ会解が様々な細胞膜タンパク質に共通のシステムであることを示唆するものである。
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