2007 Fiscal Year Annual Research Report
SNAREタンパク質によるファゴサイトーシスと抗原提示反応の制御機構の解明
Project/Area Number |
19570183
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
初沢 清隆 Fukushima Medical University, 医学部, 准教授 (20256655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 郁夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40182969)
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Keywords | ファゴサイトーシス / マクロファージ / SNAREタンパク / 抗原提示 / エンドソーム / 小胞体 / ファゴソーム |
Research Abstract |
小胞体(ER)とエンドソーム・リソソームに局在するSNAREタンパク質を中心にファゴサイトーシスの調節機構と抗原提示にともなう輸送機構の解明を目指し、本年度は以下の2点について研究を行ってきた。 (1)ファゴサイトーシスにおける小胞体(ER)局在SNAREタンパク質の機能解明 ・ルミノール結合ビーズを用いた解析では、Sec22b過剰発現マクロファージ(J774/mVENUS-Sec22b)ではファゴサイトーシスが抑制されていた。この結果はオプソニン化したFITC標識ザイモサンの取り込み実験でも同様であったことから、Sec22bはファゴサイトーシスの初期過程を阻害していると考えられた。次にsyntaxin 18(以下syx18)との関連を調べるために、J774/mVenus-syx18細胞にmCherry-sec22bやmCherry-VAMP3を発現する株の樹立を試みたが、今回得られた薬剤耐性株は、mVenus-syx18の発現が著しく低下していて解析には使用できなかった。現在も2重発現株の単離を継続している。 (2)エンドソーム・リソソーム局在のSNAREタンパク質のファゴサイトーシスへの関与の検証とパートナー分子の探索 ・エンドソーム局在のVAMP3とVAMP7の安定発現マクロファージを取得したが、それぞれの局在が内在性のものと異なり、解析に進めていない。一方、パートナー分子として細胞膜局在のSNAREタンパク質に着目して安定発現株の樹立を進めている。その一つ、SNAP-23の発現株ではファゴサイトーシスの効率が亢進していた。今後、この亢進がエンドソーム系あるいはER系由来のものか検証する。
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