2007 Fiscal Year Annual Research Report
エンドサイトーシス経路を制御する多細胞動物特異的Rab蛋白質の機能解析
Project/Area Number |
19570186
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
安藤 恵子 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (40221741)
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Keywords | Rabファミリー / 線虫 / エンドサイトーシス / 低分子量G蛋白質 |
Research Abstract |
低分子量G蛋白質Rabファミリーは小胞輸送を制御する主要な因子であり、ヒトでは14個のRab分子がエンドサイトーシス経路で働くことが示唆されているが、生理機能は不明なものが多い。本研究課題では、線虫をモデル動物として用い、これらの分子種の中で、ヒト、ハエ、線虫で共通に保存されているRab分子(Rab14, Rab35, Rab39)に着目した解析を行った。平成19年度は1.Rab遺伝子変異体リソースの作成と株化、2.エンドサイトーシスアッセイ系の確立と表現型解析を行った。1.TMP/UV法により線虫Rab14、線虫Rab35および線虫Rab39の欠失変異体を分離後、戻し交配を行い二次的変異を取り除いた。変異部位の配列解析を行ったところ、それぞれエクソンを含む領域に702bp、 380bp、 180bpの欠失が確認された。2.線虫偽体腔内のマクロファージ様細胞によるGFP取り込みを可視化するアッセイ系を用いて解析を行った。それぞれの変異体とレポータートランスジェニックラインを交配し、各変異バックグラウンドでの蛍光パターンを観察したところ、野生型と比較して顕著な差は認められなかった。一方、さまざまな細胞でエンドサイトーシスに関与するRab5変異のバックグラウンドではマクロファージ様細胞によるGFPの取り込みは顕著に阻害された。Rab5変異体は劣性致死表現型を示すのに対してRab14、 Rab35、 Rab39変異体はいずれもホモ接合体で生存可能であることからも、これらのRab分子種が特定の組織・細胞でのエンドサイトーシスに関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)