2008 Fiscal Year Annual Research Report
p97/p37新規膜融合経路に関する研究-SNARE複合体の同定と機能解析
Project/Area Number |
19570195
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
内山 圭司 The University of Tokushima, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (60294039)
|
Keywords | SNARE / p97 / p37 / ゴルジ体 / 膜融合 |
Research Abstract |
p97/p37膜融合経路に関して、必須SNARE分子はこれまでGS15しか明らかになっていないが、膜融合が進行するためにはこれ以外のSNARE分子も必要である。そこで、本研究では、p97/p37膜融合経路に必要なSNARE複合体の同定と機能解析を目指す。 p97/p37経路は細胞周期間期におけるゴルジ体と小胞体の維持に必須であるが、ゴルジ体を対象としてSNARE分子の同定を試みた。当初予定していたショ糖密度勾配遠心分離により分画したp97/p37/GS15複合体を含む画分を対象とした抗p37抗体による免疫共沈殿では、抗体に由来するバンドの影響等で目的とする因子を見出すことが出来なかった。そこで、抗体を用いないために、ビオチン化したp37をアビジンビーズに結合しp37ビーズを作製した。そして、このp37ビーズをp97とインキュベートすることによりp97/p37ビーズを作成した。間期細胞のゴルジ体を1M KCLで処理し塩に感受性を示す結合因子を除去したゴルジ体(sw-Golgi)を調製し、これをCHAPSにより可溶化しp97/p37ビーズとインキュベートし、p97/p37ビーズに結合したsw-Golgi成分をSDS-PAGEにより分離したところ、p97/p37ビーズに特異的に結合する分子量約30kDaのタンパク質が得られた。この結合因子の同定を行うために、スケールアップして同様の操作を行い、目的とする因子を含む領域を切り出しこのゲル断片に含まれるタンパク質をマススペクトロメトリーにより解析した。解析結果は、十分量の目的因子が得られていなかったためケラチンのシグナルしか得られず、その同定には至らなかった。現在、このコンタミネーションを抑え目的因子の同定を行うために再度解析を行っているところである。
|