2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19570200
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒川 大輔 The University of Tokyo, 大学院・理学研究科, 助教 (40342779)
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Keywords | 発生進化 / 転写調節 / Otx遺伝子 / 頭部形成 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
有顎脊椎動物の頭部発生に於いて重要な働きを持つOtx遺伝子群が、有顎脊椎動物の姉妹群である顎を持たない円口類の頭部発生に於いて、どのような発現パターンを示し,その発現を司る転写調節領域を特定する為に、 1、日本産ヤツメウナギから得られたOtxA,OtxB,OtxC遺伝子の胚発生に於ける時空間的な発現パターンをwholm。mout In situハイブリダイゼーション法により解析した。新規にクローニングしたOtxC遺伝子については全発生ステージに渡って解析した。合わせてOtxA,OtxB遺伝子でこれまで解析されていなかった胞胚期一原腸胚期についても解析を行い、いずれの遺伝子も原口背側部のオーガナイザーと思われる領域に発現している事、OtxCに関しては後期発生において北米産のヤツメウナギで報告されているパターンと類似する発現を示す事を明らかにした。 2、1項に述べた発現を与える転写調節領域を同定する為にヤツメウナギBAC(大腸菌人口染色体)ライブラリーより、各遺伝子を含むゲノム断片のスクリーニングを行った結果、OtxA,OtxCを含むクローンの単離に成功し、OtxA遺伝子座を含むBACクローンの塩基配列決定を行うた。得られた配列と、有顎脊椎動物Otx2遺伝子の転写調節領域と配列の保存性を検討したが、有為に保存性を示す領域は認められず、転写調節領域の候補領域を塩基配列の保存性から見いだすことはできなかった。 今後はOtxA遺伝子の転写調節を司る領域を特定する為に、得られたBACクローンよリレポーター遺伝子を作成し、トランスジェニック技術を用いて解析を行う予定である。
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