2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19570233
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
小林 宏光 Ishikawa Prefectural Nursing University, 看護学部, 教授 (20225535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武山 雅志 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (50381695)
垣花 渉 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60298180)
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Keywords | 心拍変動 / 性格特性 / 自律神経 / 個人差 / 個人間変動 / 個人内変動 / 周波数分析 / HRV |
Research Abstract |
20年度末に測定した男性被験者80名を対象とし実験結果を分析した.被験者の安静中および計算課題遂行中の心拍変動を測定した。また被験者の性格特性の検査としてNEO-FFI性格検査を行った。NEO-FFIはNEO-PI-Rの簡易版であり,5つの主要な性格特性(いわゆるBig5)を測定するものである。多少の欠測値はあったものの,70名以上の被験者から有効なデータが得られた。本研究では,測定繰り返しは両条件で1人あたり4回行っているので,このデータから心拍変動指標の測定再現性に関する知見も得られた。 安静時と比較して計算課題遂行中は心拍数が増加し,lnLFは増加,lnHFは減少した。これは課題遂行によって相対的に交感神経優位になっていること示しており,これまでの知見に沿った結果である。これらのHRV指標と性格特性および年齢との関係について重回帰分析を行い,各要因の寄与率を定量的に求めた。この結果,安静時および課題遂行時のlnLFにはo特性(開放性)が関係することがわかった。lnLFに対するo特性の寄与率は年齢のそれとほぼ同等であり,この性格特性はlnLFの個人間変動に対する重要な説明要因であると言える。o特性はストレスコーピング能力に関係するハーディネス特性と関連が深いと言われており,このことがこの結果に関連していると思われる。
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