2008 Fiscal Year Annual Research Report
アブラナ科の実験植物と作物間の遺伝子発現プロファイルの比較解析と病害応答への適用
Project/Area Number |
19580053
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Research Institution | Research Institute for Biological Science Okayama |
Principal Investigator |
鳴坂 義弘 Research Institute for Biological Science Okayama, 研究員 (20335459)
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Keywords | 遺伝子 / シグナル伝達 / ストレス / マイクロアレイ / 比較ゲノム / アブラナ科 / ハクサイ / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
1.異種ゲノム環境下での遺伝子の挙動 完全長cDNAの塩基配列が明らかになった遺伝子について、アブラナ科作物(ハクサイ)におけるシロイヌナズナ病害防御応答遺伝子のカウンターパートを探索し、遺伝子を獲得した。これらハクサイの病害防御応答遺伝子について、ストレス時の発現誘導を詳細に解析した。また、いくつかのハクサイ遺伝子についてシロイヌナズナへの形質転換を試みた。形質転換植物は現在育成中である。 2.完全長cDNAにおけるハクサイ遺伝子の機能注釈付け 新たなハクサイ完全長cDNAクローンの部分塩基配列を決定するとともに、前年度の解析で得た遺伝子について全長の塩基配列決定作業を行った。これらの遺伝子についてシロイヌナズナのゲノム情報や公的データベースを利用し、特に病害防御応答遺伝子のカウンターパート遺伝子を中心にアノテーションを付与した。また、ハクサイ完全長cDNAの推定アミノ酸配列とシロイヌナズナとの比較を行い、タンパク質ドメイン、タンパク質配列モチーフをもとに遺伝子の機能注釈付けを行った。さらに、これらハクサイ遺伝子を搭載したハクサイマイクロアレイを作製し、サリチル酸ナトリウム、ジャスモン酸メチル、エテフォンおよび病原菌を接種したハクサイからRNAを抽出して、網羅的な遺伝子発現解析を行った。ハクサイとシロイヌナズナのマイクロアレイデータを比較解析し、ハクサイの病害防御応答遺伝子を得、その機能を推定することに成功した。 以上により、モデル実験植物の情報を農作物に利用および移管するための方法論を構築できた。
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Research Products
(12 results)