2008 Fiscal Year Annual Research Report
菌根菌の外生菌糸の浸出物に含まれる酸性ホスファターゼによる有機態リン酸の利用
Project/Area Number |
19580064
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
俵谷 圭太郎 Yamagata University, 農学部, 教授 (70179919)
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Keywords | ボスファターゼ / 菌根 / リン |
Research Abstract |
リン酸質肥料の原料であるリン鉱石の枯渇が予想され、また農耕地に施用・蓄積した有機態リン酸は作物には直接利用されにくいことから、作物による土壌からのリン酸獲得能の向上が必要とされている。本研究では、陸上植物の7割と共生関係を形成しているアーバスキュラー菌根菌が土壌中に放出する酸性ボスファターゼを利用した有機態リン酸の利用効率の向上を目指す。今年度は(1)各種有機態リン酸を添加した土壌におけるAM菌を接種した植物による有機態リン酸の可給化、(2)遠心管を接着したシャーレを用いたAM菌と植物の二員培養法を試みる。(1)地上部乾物重はグリセロリン酸を添加したタマネギで非接種区より接種区において有意に高かった。また、地上部乾物重はすべての有機態リン酸において、接種区のほうが非接種区よりも高い傾向が見られた。このことから、AM菌の外生菌糸からの酸性ボスファターゼの分泌による有機態リン酸の利用の可能性が示唆されたる(2)二員培養法によって植物根とAM菌Gigaspora margarita及びGlomus clarumの菌根形成が観察された。
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Research Products
(1 results)