2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト腸管由来の乳酸菌が作る環状抗菌ペプチドの生合成機構
Project/Area Number |
19580076
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川井 泰 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 助教 (00261496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 忠夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00118358)
北澤 春樹 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10204885)
西村 順子 東北大学, 大学院・農学研究科, 技術専門職員 (10241556)
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Keywords | バクテリオシン / 乳酸菌 / Lactobacillus gasseri / D-アミノ酸 / 環状ペプチド |
Research Abstract |
C :「計画A」および「計画B」でバクテリオシン活性が得られた各遺伝子欠損株に関する諸検討 昨年度は、乳酸球菌由来発現ベクターにガセリシンA全遺伝子群(計7遺伝子 : gaaBCADIAE、「計画A」)および各1遺伝子欠損群(「計画B」)を導入し、Lb. gasseri JCM1131基準株に形質導入を行った。次いで、各導入株を精製用の合成(改良MRS)培地にて培養し、それぞれの培養上清中のガセリシンA活性を寒天拡散法により測定し、ネイティブのガセリシンAとの比較・検討を行った。 今年度は、上記「計画A」および「計画B」で作成した構築株について、精製用合成培地培養上清より定法を用いてガセリシンAを精製し、活性値の測定、N末端アミノ酸配列分析、および質量分析(FAB-およびTOF-MS)により(非活性型や非環状型を含む)ガセリシンA分子の検出と特定を行った。その結果、計7遺伝子 : gaaBCADIAEにより、ネイティブと同一のガセリシンA(環状型)が生産されていることを確認した。また、各1遺伝子欠損株中、gaaC欠損株のみにガセリシンAの活性が培養上清中に回収された。 D : 環状化に関与する遺伝子とその機構解析 gaaC欠損株について、現在、非環状型の可否について、詳細な解析を行っている途中である。 E : バクテリオシンの菌体外への分泌に関する遺伝子とその機構解析については、遂行出来なかった。 F : D-アラニンの所在位置決定とD-アラニン組み込み・生成機構の解明 本項目について、精製ガセリシンAを用いて詳細に調べた結果、本抗菌ペプチド中には、D-アラニンは全く含まれていないことが判明した。現在、先の論文(AEM, 2004)結果に対する訂正論文を作成中である。
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Research Products
(8 results)