2007 Fiscal Year Annual Research Report
3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸を前駆体とする化合物の生合成遺伝子群の解析
Project/Area Number |
19580082
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大西 康夫 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (90292789)
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Keywords | 3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸 / Streptomyces / 生合成遺伝子クラスター / 4-ヒドロキシ-3-ニトロソベンズアミド / ferroverdin / 放線菌 / 二次代謝 / 転写活性化因子 |
Research Abstract |
3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸(3,4-AHBA)合成酵素遺伝子を含む新規二次代謝生合成遺伝子クラスターとして、Streptomyces sp.WK-5344のferroverdin生合成遺伝子クラスターおよびStreptomyces murayamaensisの4-ヒドロキシ-3-ニトロソベンズアミド(4,3-HNBA)生合成遺伝子クラスターを取得し、両化合物の生合成経路および生合成酵素群について解析を行うことが本研究の目的である。本年度は、両菌株の染色体DNAコスミドライブラリーを作製し、3,4-AHBA合成酵素遺伝子をプローブに用いることによって、両生合成遺伝子クラスターを含むコスミドを取得し、その全塩基配列を決定した。また、これらのコスミドDNAを異種放線菌の染色体DNA上に組み込んだ株を作製した。これらの異種放線菌発現株において、それぞれの生合成遺伝子クラスター中に見出された経路特異的転写活性化因子遺伝子(griRホモログ)を強制発現することによって両生合成遺伝子群を活性化した結果、ferroverdinおよび4,3-HNBAと推定される化合物が、それぞれの株の培養上清に生産された。両化合物の生合成経路には、両者に共通の部分とそれぞれに特有な部分があるが、両生合成遺伝子クラスターの比較およびアミノ酸配列の相同性検索により、両化合物の生合成酵素群について、ある程度の触媒反応は予想できた。今後は異種発現系におけるin vivo解析およびin vitro酵素反応解析によって、各生合成酵素の機能解明に取り組む。
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