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2008 Fiscal Year Annual Research Report

放線菌の分化と二次代謝の開始に対するグルコース抑制機構の解明

Research Project

Project/Area Number 19580097
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

上田 賢志  Nihon University, 生物資源科学部, 准教授 (00277401)

KeywordsStreptomyces / morphological differentiation / secondary metabolism / copper / regulation / complex IV / Scol / conservon
Research Abstract

末端呼吸系の調節と分化・二次代謝への連動
前年度に観察したS. griseusにおけるscoI遺伝子の破壊の効果に基づき、その一般性を確認する目的でS. coelicolor A3(2)およびS. avermitilisにおいても同遺伝子の破壊株を取得した。その結果、S. griseus同様に形態分化と二次代謝が遅延するないし阻害された形質を示すことが明らかになった。このことから、末端呼吸鎖中の銅要求性の構成因子である複合体IVの活性と分化の連動がStreptomyces属に広く認められることが強く示唆された。
そこで次に、複合体IVのヘム結合ドメインであるCtaCDコード遺伝子ならびに代替の末端呼吸系(キノールオキシダーゼ)をコードするcydオペロンの破壊株をS. coelicolorを用いてそれぞれ作出した。その結果、前者の破壊株では気中菌糸への分化ならびに色素性抗生物質の生産が顕著に阻害された。一方、後者の破壊株では分化と抗生物質生産はやや抑制されながらも開始することが判明した。このことから、複合体IVは増殖には必須ではないが、分化と二次代謝の開始には必須であることが強く示唆された。
上記の呼吸鎖の役割を明確にするために、阻害剤の効果についても検証した結果、銅特異的キレート剤BCDAならびに呼吸阻害剤アジ化ナトリウムはいずれも分化の開始を阻害することが観察された。BCDA耐性を示す変異株の中にはアジ化ナトリウムに耐性を示すものがみつかることから、これらの阻害剤が共通の標的に作用していることが示唆された。また、いくつかの分化欠損株は低濃度のアジ化ナトリウムの添加で分化が顕著に回復する性質を示すことも明らかになった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2009 2008

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 放線菌の抗生物質生産と形態分化に対してシトクロム酸化酵素が果たす役割2009

    • Author(s)
      藤本正浩ら
    • Organizer
      日本農芸化学会2009年度大会
    • Place of Presentation
      博多
    • Year and Date
      2009-03-29
  • [Presentation] 銅蛋白Sco1の役割 ; なぜ銅イオンは放線菌の分化と二次代謝を促進するか2008

    • Author(s)
      高野英晃ら
    • Organizer
      2008年度日本放線菌学会大会
    • Place of Presentation
      山梨
    • Year and Date
      2008-07-11

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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