2008 Fiscal Year Annual Research Report
農薬・医薬リード化合物の創製を目指す天然生理活性物質の生物有機化学的研究
Project/Area Number |
19580120
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清田 洋正 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 准教授 (30234397)
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Keywords | 抗生物質 / 植物毒素 / 海洋天然物 / ジャスモン酸 / タキサンジテルペノイド / 血管新生阻害 / 全合成 / 構造活性相関 |
Research Abstract |
[1. 抗生物質]免疫抑制活性を目的として設計したポリナクチンアナログβの全合成を極微量ながら達成した。気菌糸誘導物質パママイシン593北半球部の合成を達成し、南半球物の縮合を検討した。エナシロキシンのC11'-C15'(酒石酸から)及びC16'-C23'部(アラビノースから)の改良合成を行った。[2. 植物毒素]イネいもち病菌毒素ピリキュオールの両鏡像体合成を行い、非天然型も天然型と同等のイネいもち病様の毒性を示すことを明らかにした。一部生合成経路も明らかにした。ピリキュラリオールの初の全合成を、無保護でのStilleカップリング反応を用いて電磁波照射下に行い、絶対立体配置を決定した。ピリキュラリオール・ピリキュオール共通の推定生合成中間体の合成を達成した。[3. 海洋物質]コルチスタチンのCD環部分の合成を行い、鍵反応であるオレフィンメタセシス反応の前駆体を調製した。タルシンの炭化水素環部の光学活性体合成を行った。[4. 植物起源]ジャスモン酸 : 各種誘導体の調製を行った。また、2環性合成中間体の光学活性体を酵素分割を用いて調製した。マオエクリスタルV : 全合成に向けて、チオフェニル基のMichael付加-分子内アルドール反応を用いてビシクロオクタン骨格を構築することに成功した。樹木成分 : イチイ・カヤ・マングローブ・モクレン等の樹木から、新規骨(11, 12-seco型、[3.3.2]propellane型)を有するタキサン類、リモノイド類、フェノール類を初め数種の新規生理活性天然物質を単離、構造決定した。
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Research Products
(26 results)