2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗酸化ジペプチド、カルノシン・アンセリンの脳老化抑制機能の解析
Project/Area Number |
19580144
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
藤井 信 Kagoshima University, 農学部, 教授 (70041655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
侯 徳興 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (90305160)
中野 隆之 鹿児島純心女子大学, 看護栄養学部, 教授 (30155783)
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Keywords | カルノシン / 脳の老化 / アポトーシス / 活性酸素 / リポフスチン |
Research Abstract |
抗酸化性を持つジペプチド、カルノシンは筋肉など動物組織に20mMの高濃度に含まれ、抗酸化能、疲労抑制、pH変動抑制、コラーゲン産生促進などの多くの生理機能が知られている。高齢化社会の中で脳機能の劣化は生活のQOLの低下が著しいことから、抗酸化能を示す食品成分で脳機能の老化・劣化を抑制することを検討している。 1、カルノシンをラットに8ヶ月間投与したところ、脳組織の過酸化脂質量、老人色素、リポフスチン含量は低下し、細胞機能の生化学マーカーであるタウ・タンパクのリン酸化程度は減少した。これらのことより、カルノシンの長期摂取により、脳の活性酸素量の発生が抑制され脳細胞の正常性がより維持されている、すなわち脳の老化が抑制されていることが示唆された。 2、予備実験でモデル神経細胞PC12を培養し、過酸化水素を添加すると活性酸素を細胞内に生じてアポトーシスを誘発するが、あらかじめカルノシンで前処理しておくと、この活性酸素の産生が抑制され、アポトーシス誘導が抑制されることが明らかとなった。 3、カルノシンを経口投与すると、血中への吸収・移行は投与後1時間をピークとなり、その後は減少することが明らかとなった。 4、また投与したカルノシンはほとんどが分解されることなく、そのままの形(ジペプチドのまま)血中に出現し、分解されヒスチジンとなるものは少量であった。 5、カルノシンを経口投与し、脳内のカルノシン含量への効果を検討したが、脳内のカルノシン含量に関してははっきりとした変動は検出できなかった。
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Research Products
(29 results)
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[Journal Article] Prodelphinidin B-4 3'-O-gallate, a tea polyphenol, is involved in the inhibition of COX-2 and iNOS via the downregulation of TAK1-NF-kB path way.2007
Author(s)
Hou DX, Dong Luo, Tanikawa S, Hashimoto F, Uto T, Masuzaki S, Fujii M, Sakata Y
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Journal Title
Biochem. Pharm., 74: 742-752 (2007). 74
Pages: 742-752
Peer Reviewed
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