2007 Fiscal Year Annual Research Report
マツノザイセンチュウに対するマツの生体防御関連遺伝子の探索と発現定量解析
Project/Area Number |
19580182
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
渡邉 敦史 Forestry and Forest Products Research Institute, 林木育種センター育種部育種第二課育種研究室, 研究室長 (10360471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯田 圭哉 独立行政法人森林総合研究所, 森林バイオセンタ丁バイオ第一研究室, 研究員 (60391702)
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Keywords | 生体防御関連遺伝子 / サブトラクションライブラリー / マツノザイセンチュウ / リアルタイムPCR / 経時的変化 / クローン間差 / eQTL |
Research Abstract |
接種後の組織由来のサブトラクションライブラリーから単離した生体防御関連22遺伝子について、リアルタイムPCR用のプライマー設計を行った。2007年8月1日にはマツノザイセンチュウを抵抗性および非抵抗性それぞれ2クローンに接種し、接種後12時間後を始めに1,3、7、14、21日後から組織の採取を行い、それぞれtotal脳Aを単離した。リアルタイムPCRを行った結果、多くの遺伝子でup regulationする遺伝子とdown regulationする遺伝子に区別することが可能であり、いずれも時間が経過するにつれ初期との差は大きくなった。いくつかの遺伝子では抵抗性と非抵抗性間で相違が認められた。抵抗性、非抵抗性間で相違のある遺伝子については今後、配列全長を決定する予定である。また、これまで単離した遺伝子は接種後、一週間後の組織由来であり、本研究では新たに1日後、14日後のサブトラクションライブラリーの構築を行ったことから、平成20年度は各ライブラリー500を目処に遺伝子を単離する予定である。 これとは別に家系内個体間の遺伝子発現の相違について検証した。同年7月3日に線虫接種した家系のうち3家系について二週間後に組織を採取し、リアルタイムPCRを行った。また、組織採取した個体の病兆進展についても記録し、枯死した時間から4ランクに区別して遺伝子発現と枯死の関係について調査した。その結果、病虫害関連遺伝子が高発現していた個体はすべて早期に枯死に至った個体であった。また、いくつかの遺伝子では、クローン間で有意な相違が認められた。 両結果か5、マツノザイセンチュウ侵入後の遺伝子の応答はクローンで異なっている可能性が示唆された。平成20年度は新たな遺伝子の単離とともにリアルタイムPCRに供する遺伝子を増やすことでこの結果を検証する。
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Research Products
(1 results)