2008 Fiscal Year Annual Research Report
高耐熱性を有するナノコンポジット型構造用集成材用接着剤の開発
Project/Area Number |
19580184
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山田 雅章 Shizuoka University, 農学部, 助教 (20293615)
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Keywords | 耐熱性 / ナノコンポジット / 木材接着 / 架橋 / 構造用集成材 |
Research Abstract |
平成20年度はPVA水溶液へのモンモリロナイトの短時間混合法およびAPI接着剤のベース樹脂であるSBR、EVAへのモンモリロナイトの分散性について研究を行い、以下の知見が得られた。 (1) モンモリロナイトの短時間混合法について モンモリロナイトの混合法として、昨年度はプロペラを用い48時間の撹拌混合を行なっていたが、本年度はプロペラよりもより物理的なせん断力の強いホモジナイザーと分速2000回転以上の高速で自転および公転する混合器(自転・公転ミキサー)を用い撹拌混合を行なった。これらを使用にすることによりモンモリロナイトは約25分間で従来のプロペラ混合法とほぼ同程度の分散状況に到達し、混合時間の短縮に成功した。 (2) モンモリロナイトを混合したSBR、EVAの物性 SBR、EVAに親水性、疎水性モンモリロナイトを添加した系において、PVA水溶液と同様にプロペラにて48時間の撹拌・分散を行った。親水性モンモリロナイト添加系では、SBR、EVAともに撹拌時間の増加に伴う粘度の上昇が確認され、また、フィルムの動的粘弾性より分子鎖の絡み合いやpMDI添加系での架橋密度の上昇が観察された。モンモリロナイトの分散が進行したことやモンモリロナイトとエマルジョン粒子またはそのポリマー鎖との相互作用が増大したことが示唆された。しかし、疎水性モンモリロナイトについては上記のような現象は見られなかった。この結果より、SBR、EVAに対しても親水性モンモリロナイトの方が相互作用が大きいことが示唆された。
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Research Products
(4 results)