2008 Fiscal Year Annual Research Report
樹木抽出成分のコントロールに向けたテルペノイド生合成関連遺伝子・酵素の解析
Project/Area Number |
19580191
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 弘毅 Kyushu University, 農学研究院, 助教 (90264100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 祐司 九州大学, 農学研究院, 准教授 (30236921)
黒田 健一 九州大学, 農学研究院, 教授 (80015908)
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Keywords | テルペンシンターゼ / P450 / Cupressus lusitanica / thujaplicin / ヒノキチオール / 樹木抽出成分 / 組織培養 |
Research Abstract |
多様性に富むテルペノイドについて、ヒノキチオールを生産するC.lusitanica培養細胞をモデルに、テルペン生産に関与する遺伝子・酵素を網羅的に明らかにする。特にその抗菌性など有用成分として知られるヒノキチオール生産機構の解明につなげる。 テルペンシンターゼのクローニングおよび発現: 現在補足しているテルペンシンターゼ候補のなかで、一つは生成物が明らかとなり、一つが再検討中である。このステップは、すべてのテルペノイド代謝の量的なコントロールを行っている可能性が高いと思われ、また、C.lusitanicaの生産するモノテルペンの種類から考えて、少なくとも4-5種のクローンが存在するはずなので、それらのクローニングと発現を試みた。しかしながら現在のところ、RT-PCRとRACEを組み合わせた方法で全長配列を得る戦略では、発現に至る十分な完全長の遺伝子が取れていない。ライブラリーの質にも野田委があるのかもしれないので、ライブラリー作成からスクリーニングを再度行う必要があるかもしれない。 P450遺伝子の探索: 引き続きフィルターアレによる探索を進めた。しかしながら、予備的検討で得られたクローン数を超えるP450はえられず、ライブラリーの質に問題がある可能性が考えられた。C.lusitanica細胞粗酵素液を用いたテルピノレンおよびその誘導体の代謝実験では、ヒノキチオールへ至る予想経路を極めて支持する結果が得られた。また、特筆すべき点としてその反応が精密に立体制御されていることが示されたので将来の展開に関与すると思われる。 異種発現系の構築: 上記二点に続いて、酵母による発現系構築には至らなかった。
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Research Products
(4 results)