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2008 Fiscal Year Annual Research Report

有明海の富栄養化に関する研究 -比較内湾学的アプローチ-

Research Project

Project/Area Number 19580208
Research InstitutionSaga University

Principal Investigator

速水 祐一  Saga University, 有明海総合研究プロジェクト, 准教授 (00335887)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 濱田 孝治  佐賀大学, 有明海総合研究プロジェクト, 准教授 (30294979)
Keywords有明海 / 赤潮 / 富栄養化 / 数値シミュレーションモデル / 光環境 / 透明度 / 鉛直移動
Research Abstract

有明海における赤潮増加の機構を解明するため,生態系シミュレーションモデルを構築した,また,モデル構築に必要な各種パラメータを得るために,現地調査・室内実験を実施した,数値モデル構築にあたっては,有明海奥部の植物プランクトン生産に強く影響する光環境について充分な現況再現ができるように,有明海奥部で得られたパラメータを用いて,底質の巻き上げ・懸濁物質の沈降を,モデル内部で計算できるようにした.その結果と有明海奥部で得られた透明度と表層水中のSS・光束消散係数の関係式を用いると,実海域の透明度変動を良く再現できることが確認された.さらに,植物プランクトンとその捕食者を考慮に入れた生態系シミュレーションモデルを構築した.しかし,このモデルでは,植物プランクトン量変動についてまだ充分な現況再現ができていない.これは以下の要因が大きいと考えられた.1)現地調査から,有明海奥部では,SSだけではなく植物プランクトンについても,1潮汐の間に活発な鉛直移動があることがわかった.珪藻類は沈降・再浮上を繰り返しており,鞭毛藻類は日周鉛直移動している.有光層の厚さが薄い有明海奥部では,こうした鉛直移動の影響が大きいが,モデルに適切に反映することができていない.2)現地調査からは,有明海奥部では浅海域海底・干潟からの栄養塩回帰がかなり大きいことがわかった。こうした影響について,モデルではまだ充分に再現できていない.海域間比較については,瀬戸内海の内湾部と有明海についてモニタリングデータを収集して,クロロフィルa,透明度,栄養塩濃度の変動機構について整理,比較した.大阪湾・広島湾では植物プランクトン濃度が高いと透明度が低くなる一方で,有明海奥部ではこうした関係は見られなかった.

  • Research Products

    (3 results)

All 2009 2008

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 有明海湾奥における出水後の低塩分水塊の挙動とその水質への影響2009

    • Author(s)
      山口創一, 速水祐一
    • Journal Title

      沿岸海洋研究 46

      Pages: 161-173

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 浅海定線調査データをどう読むか-有明海における海洋モニタリング-2008

    • Author(s)
      速水祐一, 山口創一
    • Journal Title

      海と空 72

      Pages: 332-333

  • [Presentation] 有明海奥部におけるI潮汐間の透明度変化2008

    • Author(s)
      濱田孝治, 他6名
    • Organizer
      2008年度日本海洋学会秋期季大会
    • Place of Presentation
      広島国際大学呉キャンパス
    • Year and Date
      2008-09-27

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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