2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19580221
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
池内 俊貴 Nagahama Institute of Bio-Science and Technology, バイオサイエンス学部, 講師 (00367898)
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Keywords | 性ステロイド / 受容体 / 変異体 |
Research Abstract |
性ステロイドは性的二型の確立、生殖腺の発達、受精能の獲得といった生殖に関わる生命現象を制御する重要な液性因子である。性ステロイドは脂溶性であるために細胞膜を容易に通過し、核内に存在する受容体を介して直接標的遺伝子の転写を調節する。申請者らはニホンウナギにおいて性ステロイドのうちアンドロゲンおよび最終成熟誘起ステロイドの核内受容体がそれぞれ2種類ずつ存在することを明らかにした。また、それら受容体は生殖に関わる組織のみならず鯉や脾臓、腎臓などにも存在し、性ステロイドが影響を与える組織が多岐に渡ることを示した。しかしながら、それらの受容体がどのような遺伝子発現を介してホルモン作用を発揮しているのか明らかではない。 そこで、受容体の変異体を強制発現することでその機能を解析し、各受容体が担う役割を明らかにすることを目的としている。 本年度は作製した8種類の変異体発現ベクター(アンドロゲン受容体2分子種、最終成熟誘起ステロイド受容体2分子種の転写活性化ドメインまたはホルモン結合ドメイン欠失変異体発現コンストラクト)をメダカ受精卵にエレクトロポレーション法により導入を試みたが、導入効率が悪かったため、マイクロインジェクションにより導入し直した。その結果、導入に成功した個体においても正常に配偶子形成が進行しF1世代も得られた。変異体の発現にヒトサイトメガロウィルスプロモーターを使っているために充分な機能を発揮していない可能性が考えられる。
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