2008 Fiscal Year Annual Research Report
有明海砂質干潟における重金属の蓄積がアサリ稚貝の殻形成と生残へ与える影響について
Project/Area Number |
19580223
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
高橋 徹 Kumamoto Health Science University, 保健科学部, 教授 (70369122)
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Keywords | アサリ / 有明海 / マンガン / 干潟 / 稚回 |
Research Abstract |
1. 野外データとそれに基づく室内実験によるマンガンと稚貝生残率の関係に関する実験結果をPlankton & Benthos Researchに掲載した。 タイトル:Impact of high concentration of manganese on the survival of short neck clam 2. 着底稚貝を用いた各種実験を準備していたが、安定して得る事が出来ず。殻長1cm前後の幼貝を用いて、上記論文の実験内容を発展させた飼育実験を行なった。上記実験ではマンガンイオンに現場の砂が加わった場合に稚貝生残率の低下が認められたので、その条件で起こる生理的条件の変化を把握するため、筋肉中の酵素活性(アセチルコリンエステラーゼ、カルボキシルエステラーゼ)の測定をおこなった。その結果、生残率に変化が認められた実験区ではこれらの活性に大きな変化が認められ、現場において高濃度の間隙水に曝されているアサリが大きな生理的ストレスを受けていると推察された。 3 上記の酵素活性変動に現れた意味を把握するために、再現性確認実験を実施中である。今回は条件を更に絞り込むとともに、筋肉以外に血液についても解析し、血液と筋肉抽出席についてはMALDI-TOF/MSを用いて分泌ペプチドのレビューをおこなうとともに、実験区内のマンガンの形態と動態についても追跡をおこなう。 4. フィールドにおけるマンガンの影響を把握する次の調査をおこなった。目下、試料を分析中である。(1)各地点のアサリ軟体部と殻についてのマンガン含有量。(2)各河川水のマンガン含有量。
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Research Products
(2 results)