2008 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域における産地および農産物のブランド構築に関する研究
Project/Area Number |
19580258
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
岩崎 邦彦 University of Shizuoka, 経営情報学部, 教授 (40315213)
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Keywords | ブランド / 中山間地域 / 農産物 |
Research Abstract |
平成20年度の研究実績の概要は以下の通りである。 1.前年度までに実施した、緑茶および緑茶を活用した中山間地域のマーケティングに関する消費者調査の成果をまとめ、その結果について、著書(岩崎邦彦『緑茶のマーケティング:茶葉ビジネスからリラックスビジネスへ』農文協)に所収した。緑茶のブランド戦略については、第5章「産地ブランドを知り、強い産地ブランドをつくる」でとりあげ、“地域の緑茶を売る"のではなく、“緑茶のある地域を売る"という発想の重要性を指摘した。 2.観光と農産物(緑茶)を融合した、中山間地域のクロス・ブランディング手法の開発を行うため、インターネットを利用した消費者調査「中山間地域のブランド構築に関する調査」を実施した。調査対象は、東京に居住する20代から60代の消費者1000人である。また、静岡県観光交流室などと連携して、静岡に来訪した消費者が中山間地域の農産物に出会うことによるブランドイメージ向上効果を検証した。 3.海外の産地ブランディング事例に関する現地調査を行い、わが国の状況との比較を行った。調査対象地域は、西オーストラリアのワイン産地である。今回、海外の先進事例に関する調査研究においては、カーティン工科大学(Curtin University of Technology)ビジネススクールに協力を仰いだ。西オーストラリアにおけるワインを活用した地域マーケティングの手法は、緑茶を活用した静岡県の中山間地域マーケティングにも活用できることが明らかになった。
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