2007 Fiscal Year Annual Research Report
南アジア諸国の経済自由化が農村貧困層に与える影響の実証的研究
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19580262
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
須田 敏彦 Daito Bunka University, 国際関係学部, 准教授 (00407652)
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Keywords | 南アジア / インド / パキスタン / バングラデシュ / 農村経済 / 経済自由化 / 貧困 / マイクロファイナンス |
Research Abstract |
平成19年度は、インドおよびバングラデシュにおいて現地調査を実施した。平成19年8月から9月にかけて、バングラデシュのコミラ県において、またインドの西ベンガル州およびアーンドラ・フラテーシュ州において、農村調査を実施した。 バングラデシュでは、2つの村において、主に全戸を対象とした簡易な世帯調査および、海外出稼ぎ世帯、マイクロファイナンスの対象世帯における標本調査を実施した。グラミン銀行、BRACなどマイクロファイナンスを行っている金融機関やNGOなどからもヒアリング調査を行った。バングラテシュからの海外出塚さに関する農村での実態調査はまだほとんどされておらず、興味深い結果が期待できる。平成20年3月にも自己負担で同じ村において農村調査を行った。現存これらのデータに基づき、バングラデシュ農村経済の変化に関する論又を執筆中である。 インドにおいては、西ベンカル州で平成20年度に農村調査を実施する予定の村において概況把握を行い、調査における住民の協力を要請し、快諾を得た。アジド・プラデーシュ州では、農村調査を実施する調査を選定するため、ICRISAT(国際半乾燥地熱帯作物研究所)の支援を受け、調査に適する村を探して回った。また、マイクロファイナンスを実施する金融機関やそれを支援する政府機関などでヒアリングを実施した。 計画ではパキスタンにおいても現地調査を開始する予定であったが、国内のテロ活動や選挙をめぐる混乱などから、現地での調査活動は困難と判断し、19年度の現地調査は見送った。
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