2008 Fiscal Year Annual Research Report
中東欧諸国の農業・農村発展と政策・制度に関する比較研究
Project/Area Number |
19580268
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
弦間 正彦 Waseda University, 社会科学総合学術院, 教授 (90231729)
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Keywords | 中東欧 / 農業発展 / 農村 / 生産効率性 / 比較研究 |
Research Abstract |
中東欧諸国の農業部門においては、マクロ経済の安定を基礎にして、各国において生産・流通部門において経済活動の担い手となる近代的経営組織の発展と、それらの活動を保障・支援する新しい制度の確立を含む経済・社会政策の導入が重要視されてきたが、今後においては個別の取組みをCAPに従ったものへと集約して行く一方で、競争力を持つ農業と活動力に富む農村を築くための特色を持った独自の政策や制度の確立も同時に求められている。本研究は、中東欧諸国の農業分野に焦点を絞り、生産・流通組織の構造変化、生産性、効率性の変化を比較分析・理解し、その結果をもとに政策分析を行い、この地域の農業・農村部門が持続可能な経済成長をとげるための政策や制度に関する包括的な政策的含意の導入を図ることを目的とする。 本年度には、リニアプログラミングの手法を用い、農家ごとの生産効率性の差を、生産性、規模の経済、技術効率性、資源配分効率性に分けて分析する手法の精緻化を行った。その上で、初年度で明らかになった調査対象各農家における生産性、規模の経済、技術効率性、資源配分効率性の違いを、政策・制度、社会・経済的背景の違いに関連付けて理解する作業を実施した。そこでは農業政策・制度の効果、管理組織の違いによる生産効率・経営効率の違いとその違いが発生する理由を分析・考察した。さらに、初年度で収集できなかったポーランドのデータを縦続して収集し、実証研究の精度を改善させた。
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Research Products
(1 results)