2008 Fiscal Year Annual Research Report
新世界ウズラ及び旧世界ウズラにおける生殖細胞の移植とその発現
Project/Area Number |
19580308
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小野 珠乙 Shinshu University, 農学部, 教授 (10177264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 安信 帝京大学, 医学部, 助教 (70459311)
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Keywords | コリンウズラ / ニホンウズラ / ヒメウズラ / PCR / 実験動物 / プライマー / 胚培養 / キメラ |
Research Abstract |
実験動物として世界各国で用いられているウズラ(quail)はニホンウズラ(Coturnix japonica)である。他に,サイズがニホンウズラの約半分のヒメウズラ(Coturnix chinensis)および約2倍のコリンウズラ(Colinus virginianus)もわずかながら実験に用いられている。ニホンウズラやヒメウズラは旧世界ウズラ(キジ目キジ科ウズラ属)に属し,コリンウズラ(キジ目ナンベイウズラ科コリン属)は新世界ウズラに属している。両属のウズラは外見は似ているが遺伝的には離れている。ニホンウズラとコリンウズラの胚発生ステージを比較したところ6時間培養の段階でコリンウズラの胚発生進行がニホンウズラより遅延しはじめた。コリンウズラの体外培養系を構築し,孵化に成功した。生存率,孵化率が一番良いのはニホンウズラと同じく52時間密閉培養(システムQ2)後,開放培養(システムQ3)に移行する方法であった。この移行ステージはニホンウズラ(ステージ16)より早くステージ9〜10であった。コリンウズラはニホンウズラよりサイズが大であるため,両ウズラの専用のケージを設計して,系統造成した。コリンウズラの種特異的PCRプライマー(For:5'-ACCCCGGTCCTAAGGTAAGA-3';Rev:5'-AAGACAAAAAGAAAAGAAAGATGATGATG-3')を開発した。これはコリンウズラとニホンウズラにおいて増幅するDNA産物のサイズがそれぞれ約500bpと200bpと異なるので,両者間でキメラ作成をした場合のマーカーとなる実用的なマーカーとなりうる。それぞれのウズラの生物学的類似性,異質性の一部が明らかにされたのでコリンウズラは新規実験動物として有用であることが示唆された。
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Research Products
(14 results)