2007 Fiscal Year Annual Research Report
ホモ発酵型乳酸菌で好気的変敗を防止する試み-群集解析からのアプローチ-
Project/Area Number |
19580311
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西野 直樹 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50237715)
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Keywords | 飼料 / 微生物 / 発酵 |
Research Abstract |
ビール粕とトウフ粕を単独あるいは他の飼料と混合して(TMR)嫌気的に貯蔵した。14および56日間貯蔵して生菌数、発酵生成物および好気的安定性を調べるとともに、PCR-DGGEを行って細菌群集の変化を調べた。TMRサイレージの乳酸生成量はビール粕よりトウフ粕を用いた方が多かったが、単独で貯蔵したサイレージの値はビール粕を用いた方が多かった。エタノール含量は、単独およびTMR貯蔵のいずれにおいてもビール粕を用いた方が多かった。単独で貯蔵するとサイレージは容易に変敗したが、TMRサイレージとすると開封後少なくとも55日間は発熱がみられなかった。TMRサイレージの好気的安定性は開封時の酵母数が高くても認められた。また、貯蔵期間を長くすると、いずれの製造粕を用いた場合も、TMRサイレージには酵母が検出されなくなった。ビール粕およびトウフ粕を単独で貯蔵したサイレージに比べ、それらを用いたTMRサイレージのDGGE電気泳動像は似通っていた。好気的安定性が高いサイレージには共通してWeisella spp.とLactobacillus brevisが検出された。Lactobacillus buchneriはビール粕を主体とするTMRサイレージにのみ認められ、その他Lactobacillus fermentumやLactobacillus delbrueckiiなどもTMRサイレージの好気的安定性に関与していると考えられた。
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