2008 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリ筋ジストロフィー遺伝子の同定と発症機構の解明
Project/Area Number |
19580338
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
万年 英之 Kobe University, 農学研究科, 准教授 (20263395)
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Keywords | ニワトリ / 筋ジストロフィー / 原因遺伝子 / 塩基配列 / 発現解析 / アミノ酸置換 / WWP1 / caveolin-3 |
Research Abstract |
本研究はニワトリ筋ジストロフィーの原因遺伝子を同定し、この疾患の発症機構を明らかにすることが目的である。これまでに、原因遺伝子をニワトリ第2染色体のq腕に位置づけ、ハプロタイプ分析によりその領域を1.2Mbまでに限定しており、この領域内に存在する7つの遺伝子がニワトリ筋ジストリフィーの原因候補遺伝子である。 候補領域内に存在する7遺伝子、ATP6V0D2、LOC420211、WWP1、MMP16、LOC420213、LOC420214、LOC428367に対して、翻訳領域の塩基配列を疾患個体と正常個体で比較検討した。その結果、突然変異は4ヶ所確認されたが、3箇所は同義置換であった。WWP1遺伝子に観察されたG1321A置換はアミノ酸をアルギニンからグルタミンに置換するものであった。 次いで、WWP1遺伝子に対するノーザン解析を各筋組織、心臓、脳、肝臓、腎臓、胚試みたところ、各組織によって多少の発現量差が認められたものの、mRNAサイズの違いや無発現などの動向は認められなかった。 関連タンパク質の発現を検討したところ、caveolin-3の発現調節が重要であることが強く示唆され、WWP1とcaveolin-3の相互作用が示唆された。 これらの結果から、WWP1遺伝子がニワトリ筋ジストロフィーの最有力原因候補遺伝子であることが示唆され、その発症機構としてWWP1突然変異による機能欠損のため、caveolin-3発現調節の異常が考えられた。
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