2007 Fiscal Year Annual Research Report
ドーパミンニューロン発達・維持におけるLmxlaおよびアトラクチンの役割
Project/Area Number |
19580359
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小谷 猛夫 Osaka Prefecture University, 生命環境科学研究科, 教授 (00081589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑村 充 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (20244668)
山手 丈至 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (50150115)
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Keywords | パーキンソン病 / Lmxla / アトラクチン / モデル動物 |
Research Abstract |
成体qcラットの脳をブレイン・マトリックスを用いて2mmごとに全脳を切り出し、パラフィン包埋標本を作製した。抗Thyrosin hydroxylase抗体およびシンプルステインキットを用いた免疫組織化学法を行い、ドーパミン作動性ニューロンを同定した。その結果、qcラットにおいて黒質領域のドーパミン陽性ニューロンの減少が観察された。また、qcラットでは線状体へ投射されるドーパミン陽性線維の密度も著しく減少していた。以上の結果から、qcラットにおけるドーパミンニューロンの形態・機能異常が示唆された。 qcラットの原因遺伝子であるLmxlaの胎生期における発現を解析する目的で、対照ラットに対して合成オリゴヌクレオチドプローブを用いたin situ hybridisation法を行った。大脳は4%パラホルムアルデヒドを用いて4℃で1晩固定し、パラフィン包埋した。切片は脱パラフィン後、ProteinaseKで処理した。その後、FITC標識したcDNAオリゴヌクレオチドプローブを湿潤箱内で36℃、20時間反応させた。アルカリフォスファターゼ標識抗FITC抗体を室温で1時間反応させた。発色はBICP/NBTを用いた。胎齢17日齢の大脳では、頭頂部のcortical plateや海馬領域のマトリックス層で、視床原基となる第3脳室の背側でシグナル発現が観察された。中脳では主に下丘で、小脳では外胚細胞層および第4脳室周囲の神経上皮でLmxla発現が認められた。胎齢19日には、大脳の神経上皮や海馬の椎体細胞小脳の外胚細胞層、第3脳室背側、橋核、三叉神経節、骨芽細胞でもLmxlaのシグナルが認められた。胎齢21日のシグナル発現分布は、胎齢19日齢と類似しており、大脳半球内側や海馬の神経上皮と椎体細胞、小脳では外胚細胞や小脳核、舌下神経核、橋核でLmxlaシグナル発現が観察された。
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Research Products
(2 results)