2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590030
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小野 政輝 Tokai University, 農学部, 教授 (60177269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増岡 智加子 東海大学, 農学部, 上級技術員 (50446134)
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Keywords | 食用果実 / 機能性成分 / 構造解析 / 抗酸化活性 / 癌細胞増殖抑制活性 |
Research Abstract |
近年、食生活の変化に伴って、通風や糖尿病、高血圧等の生活習慣病、アレルギーならびにがん等の疾患が増加してきているが、本研究はそれらの疾患の予防や病態の軽減作用を有する食用果実成分の探索を目的としている。 本年度は、ミニトマト(Lycopersicon esculentum var. cerasiforme (DUNAL) ALEF.)、セイヨウニンジンボク(Vitex agnus-castus L.)、およびピンクペッパー(Schinus molle L.)の各果実について研究を行い、下記の成果を得た。 1、ミニトマト成熟果実のメタノールエキスを各種カラムクロマトグラフィーならびにHPLCを用いて分離・精製して、9種の化合物を得た。また、それらの化学構造をNMRおよびMSをはじめとする機器分析および酸加水分解により明らかにした。これらの化合物は、6種の芳香族化合物と3種のステロイド配糖体に大別され、さらに、各1種の芳香族配糖体とステロイド配糖体は新規化合物であった。 2、セイヨウニンジンボクの果実をヘキサン、アセトンならびにメタノールで順次抽出した。これらのエキスのうちヘキサンエキスから、2種の新規化合物を含む6種のジテルペノイドを得、それらの化学構造を明らかにした。また、上記メタノールエキスが、ヒト白血病由来細胞株(HL-60)に対して濃度依存的に増殖抑制活性を有する可能性が示唆された。さらに、本エキスは、DPPHラジカル消去活性試験で強い活性を示した。 3、ピンクペッパーの果実から得た化合物について、ロダン鉄法ならびにDPPHラジカル消去活性試験を行い、1種にα-tocopherolよりも強い活性を見出した。
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Research Products
(5 results)