2007 Fiscal Year Annual Research Report
核小体型グルタチオンペルオキシダーゼ(PHGPx)による細胞増殖抑制機構の解明
Project/Area Number |
19590074
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中川 靖一 Kitasato University, 薬学部, 教授 (00119603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 浩孝 北里大学, 薬学部, 准教授 (50255361)
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Keywords | グルタチオンペルオキソダーゼ / 細胞周期 / サイクリンD / CDK / pRb / p16 |
Research Abstract |
1.サイクリンDの発現:コントロール細胞(S1)ではサイクリンD1はS期直前に増加が見られたが、サイクリンD2およびサイクリンD3では減少した。一方、核小体型PHGPx高発現した細胞(N63)はサイクリンD1の発現が非常に低くい。サイクリンD2、D3は発現が上昇した。 2.CDK6:サイクリンDと複合体を形成しキナーゼ活性を示すCDK6については、S1およびN63細胞間で発現の変動に関する違いは見られなかった。 3.pRbのリン酸化:S1細胞では、pRbのリン酸化体はS期より前にリン酸化が起きることが明らかとなった。N63細胞では、細胞周期の回転に伴いpRbのリン酸化体は減少し、G_1期で停止した9時間以降はリン酸化の亢進は見られなかった。このようにN63細胞では、Thymidine除去後細胞周期の2周目の際に、pRbのSer780のリン酸化を抑制させることが明らかとなった。このpRbのリン酸化の抑制により、N63細胞ではG_1期からS期への移行ができなくなったと考えられた。 4.p16の発現の解析:CDK4/6によるpRbのリン酸化活性を低下させ増殖を抑制するp16^<INK4a>の発現はS1細胞およびN63細胞の間に発現の差はほとんど見られなかった。この結果は核小体型PHGPxによるpRbのリン酸化抑制機構にはp16^<INK4a>は関与していないことを示している。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] 12007
Author(s)
喜来、今井、杉本、鈴木、中川
Organizer
第80会日本生化学会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
2007-12-15