2008 Fiscal Year Annual Research Report
核小体型グルタチオンペルオキシダーゼ(PHGPx)による細胞増殖抑制機構の解明
Project/Area Number |
19590074
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中川 靖一 Kitasato University, 薬学部, 教授 (00119603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 浩孝 北里大学, 薬学部, 准教授 (50255361)
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Keywords | グルタチオンペルオキシザーゼ / 細胞周期 / ガン増殖 / 核小体 / p53 / C23 |
Research Abstract |
1.p53のリン酸化体の解析:細胞周期をG_1期に停止させるp21はp53の転写活性化により誘導される。活性化p53のリン酸化体(Ser15)について解析を行ったところ、PHGPx高発現による、p53のリン酸化体の変動は観察されなかった。 2.p21、p19^<ARF>の発現の解析:p19^<ARF>は核小体に存在する蛋白質で、MDM2と結合することでp53のユビキチン化を阻害し、p53を安定化させることが知られているが、この発現も見られなかった。このことは核小体型PHGPxのG_1期抑制機構には、p53経路は関与していないことを示している。 3.核小体特異的蛋白質C23およびB23の解析:p19^<ARF>が結合して、細胞増殖を停止する核小体特異的蛋白質のC23およびB23の発現について検討したが、S1細胞とN63細胞では、発現量に違いはが見られなかった。 4.がん細胞を用いたヌードマウスにおけるin vivoでの腫瘍形成能の解析:_Thymidine同調培養後の細胞を用いて、ヌードマウスによる腫瘍形成の解析を行なった。移植後、21日目には、核小体型PHGPx高発現株N63細胞、N120細胞では、コントロール細胞であるS1細胞に比較して腫瘍形成が抑制されているのが確認され。核小体型PHGPx高発現株であるN63細胞、N120細胞の腫瘍重量の増加の抑制がみられた。
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Research Products
(1 results)