2007 Fiscal Year Annual Research Report
TNF受容体関連遺伝子6のアポトーシスならびにサイトカイン産生における役割解析
Project/Area Number |
19590075
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Research Institution | Kyoritsu University of Pharmacy |
Principal Investigator |
笠原 忠 Kyoritsu University of Pharmacy, 薬学部, 教授 (60049096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多胡 めぐみ 共立薬科大学, 薬学部, 教授 (30445192)
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Keywords | TRAF6 / TRAF6欠損マウス由来MEF / FAK欠損マウス由来MEF / 細胞障害性の感受性 / サイトカイン産生 / TNF誘導サイトカイン遺伝子 |
Research Abstract |
(1)TRAF6-/-MEFでのTNF誘導細胞障害性の解析: TRAF6-/-MEFは野生株に比べ、低濃度のアクチノマイシンの存在下でのTNF処理により、細胞障害性が誘導され易いことを見いだした(BBRC 2006)。TRAF6遺伝子の導入によって細胞障害感受性が、野生株と同様にまで回復したことより、この感受性はTRAF6の発現の有無によることが確認された。細胞障害性に対する感受性の低下が何に起因するかをDNAマイクロアレー、二次元電気泳動によるタンパク質の解析を行ってきたが、ERK、JNKなどのシグナル分子の発現も含め、明確な相関を見い出せなかった。しかしながら、活性酸素の産生では有意の違いが認められ、また、活性酸素の産生を阻害するBHAによって、細胞障害性が完全に阻止されたことから、ROS産生経路の検討を加えた。なお接着斑キナーゼFAK欠損マウス由来MEF(FAK-/-MEF)においても、TNF誘導アポトーシス感受性が高いことを見いだしており、FAKとTRAF6との関係についても検討した。 (2)TRAF6-/-MEFでのサイトカイン産生の解析:TRAF6-/-MEFでは多くのTNF誘導サイトカイン遺伝子の発現は正常であるが、一部のサイトカイン遺伝子の発現が増加していることが認められた。とくにGM-CSFは、 TRAF6+/+MEFではTNFによりほとんど産生誘導されないのに対して、TRAF6-/-MEFでは、顕著に誘導された。GM-CSFの著明な産生はMSCV-TRAF6遺伝子のノックインで、TRAF6+/+MEFのレベルに戻る。今年度は、ルシフェラーゼアッセイならびにゲルシフトでTRAF6-/-MEF細胞核中のDNA結合タンパクの同定を試みた。現在、NF-κB,AP-1,NF-IL-6などの転写因子結合部位の関与が想定されており、検討を行っている。
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Research Products
(9 results)