2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590096
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Research Institution | National Institute of Biomedical Innovation |
Principal Investigator |
川端 健二 National Institute of Biomedical Innovation, 基盤的研究部・遺伝子導入制御プロジェクト, サブプロジェクトリーダー (50356234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 文教 独立行政法人医薬基盤研究所, 基盤的研究部・遺伝子導入制御プロジェクト, 研究員 (70370939)
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Keywords | 分子生物学 / 遺伝子治療 / アデノウイルス |
Research Abstract |
マウスCLSP(mCLSP; CAR-like soluble protein)は390アミノ酸から成っており、3つの免疫グロブリン様(IgV)領域を有する可溶性タンパク質であった。これら3つのIgV領域は、Ad受容体であるCARのIgV領域と強い相同性を示した。そこで、CAR陽性SK HEP-1細胞にmCLSPを安定発現させ、その後Adベクターを作用させた結果、Adベクターの感染が親株と比較し著明に阻害された。また、遺伝子組換えmCLSPも同様にSK HEP-1細胞に対するAdベクターの感染を有意に阻害した。一方、CAR陰性NIH3T3細胞にmCLSPを発現させると、Adベクターの感染効率が親株と比較し上昇した。したがって、CLSPはCAR発現の有無によりAdの感染を正または負に制御するタンパク質であることが明らかとなった。また、ELISA法によりCLSPはAdベクターと直接結合することか示された。CAR陰性細胞においては、アデノウイルスベクターがCLSPと結合することによりエンドサイトーシスなどのメカニズムにより低い効率ながら感染すると考えられる。一方、CAR陽性細胞においては、CLSPと結合したアデノウイルスベクターは低効率で感染するルートも存在するのですが、それ以上にメインの感染ルートであるCARを介する経路がCLSPにより遮断されるため、トータルでみると感染効率が低下するものと考えられた。以上より、CLSPはウイルス感染防御に関与する新規タンパク質である可能性が示された。
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