2007 Fiscal Year Annual Research Report
分岐糖構造を有する4'-チオヌクレオシドの新規合成法の開発とその生物活性
Project/Area Number |
19590106
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
原口 一広 Showa University, 薬学部, 准教授 (10218638)
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Keywords | ヌクレオシド / チオ糖 / グリカール / Pummerer転位 / 有機シリコン試剤 / 有機アルミニウム試剤 / 求核置換反応 / 抗ウイルス活性 |
Research Abstract |
3,5-ジー6-(t-ブチルシリレン)-4-チオフラノイドグリカール(1)をフェニルセレネニルクロリドの存在下、シリル化したチミンと反応させることによりグリコシル成績体2を得た。化合物2のフェニルセレネニル基をラジカル還元した後、水酸基の脱保護/TBDMS化により、3',5'-ビス+TBDMS-4'-チオチミジン3を合成した。得られた3はm-CPBAによる酸化を経て、スルポキシド4へ変換した。スルポキシド4を無水酢酸と加熱還流下、反応させたところ位置選択的な"Pummerer"転位が進行し1'-アセトキシ-4'-チオチミジン誘導体5が生成した。しかしながら、加熱条件下で酢酸の脱離が進行し、1',2'-不飽和ヌクレオシド6が副生することが明らかとなった。そこで、4'-チオウリジン誘導体を用いて検討することにした。4-チオフラノイドグリカールS-オキシド(7)から誘導した4'-チオウリジン誘導体8ををm-CPBAにより酸化したところ、対忘するS-オキシド9がジアステレオマーの混合物として得られた。スルポキシド9を先と同様の条件下、無水酢酸とのPummerer反応ところ、目的とする1'-アセトキシ体10塗得ることができた。得られた10を塩化メチレン中、BF30Et2の存在下、アリルトリメチルシランとの反応を行なった。その結果、目的とする1'-Gアルル体11を得ることができた。炭素求核試剤として有機アルミニウム試剤との反応を検討した。Me3SiCCLiとMe2AICIから調製したMe2AIC CSiMe3を10と反応させたところ、アノマー位でのエチニル化が進行し、目的する1'-C-エチニル体12を得ることができた。
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