2007 Fiscal Year Annual Research Report
末梢性ベンゾジアゼピン受容体PET・SPECT・蛍光イメージング剤の開発
Project/Area Number |
19590114
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
張 明栄 National Institute of Radiological Sciences, 分子イメージング研究センター, チームリーダー (80443076)
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Keywords | アルツハイマー病 / 末梢性ベンゾジアゾピン受容体 / PBR / PET / [11C]DAA1106 / [18F]FEDAA1106 / [11C]AC-5216 |
Research Abstract |
末梢性ベンゾジアゼピン受容体(peripheral-type benzodiazepine receptor or recognition site, PBR)は末梢のみならず、脳内にもその存在は認められている。近年、PET(positron emission tomography)を応用し、アルツハイマー病などに伴う脳内マイクログリアの活性化によってPBRの変化に焦点を当てた研究は多く行われている。申請者はPBRに特異性を示し、in vivoのリガンドとして極めて有効性が高い新規なPBRのPETイメージング剤[11C]DAA1106([11C]1)と[18F]FEDAA1106([18F]2)を創出することができた。現在申請者は他の研究者と共同でこれらの分子プローブを使用し、脳炎及びアルツハイマー病患者に対する診断研究を進めている。しかしながら、[11C]1および[18F]2は脳内で平衡に達する時間が遅く,脳内への移行に個人差が大きいため、これらの問題を改善する必要があった。そこで申請者は[11C]AC-5216の開発を行い,動物における検証をおこなった。[11C]AC-5216は[11C]1に比べマウスおよびアカゲザルにおいて脳内からの消失が速やかであった。この結果から、[11C]AC-5216はヒトにおいても同様に脳内からの消失が速やかであると予想され、検査時間の短縮化により被験者の負担軽減につながると期待される。現在、[11C]AC-5216は申請者所属機関でアルツハイマー病等の患者の診断に利用されている。
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Research Products
(5 results)