2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗パクリタキセルモノクローナル抗体を活用したTaxus属植物の探索並びに育種研究
Project/Area Number |
19590119
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 宏幸 Kyushu University, 大学院・薬学研究院 (30253470)
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Keywords | パクリタキセル / モノクローナル抗体 / ELISA / イムノクロマトストリップ |
Research Abstract |
本年度は、パクリタキセル(PA)に対するモノクローナル抗体(MAb)の作製を中心に展開した。PAを認識する抗体を作製するために、PA誘導体としてスクシニルPA(suc-PA)およびキシロシルPA(xyl-PA)をハプテンとして用いた。PA誘導体と蛋白質を結合し、免疫原性を有する複合体を調製し、免疫原に結合したハプテン数をMALDI-tofマススペクトレで調査した結果、『十分な2種類の免疫原ともに十分な免疫原を有していることが判明した。両免疫原をマウスに数度免疫感作を行い、十分な血中抗体価が得られたかどうかをELISAにより調査した結果、xyl-PAを免疫原とた場合に抗PA抗体の産生を確認した。続いて、十分な血中抗体価が得られた段階で細胞融合を行い、特異的な反応性を有するモノクローナル抗体(Mab)を産生するハイブリドーマの作出を試みた。これまで、5度の細胞融合を試みたものの、残念ながら、抗PA Mabを塵生するハイブリドーマの作製には至6ていない。既に、抗PA抗体の産生は確認していることから、今後細胞融合を継続的に実施し、目的とする抗PA Mabの作出を鋭意進める計画である。抗PA Mabの作製を達成した後、PAに特異的なMabを活用することで競合的ELISAによるPAの定量的分析法を確立する。また、タキサン系化合物に幅広い交差反応性を有するMabを利用し、資源探索に応用可能なELISAを確立する。確立したELISAについて感度、信頼性、迅速性を調査し、育種研究並びに品質評価法としての有用性を評価する計画である。
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