2008 Fiscal Year Annual Research Report
標識脂肪酸および標識糖を用いた心臓のエネルギー獲得機能評価に関する研究
Project/Area Number |
19590138
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 俊博 Niigata University, 医歯学系, 教授 (70143039)
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Keywords | 標識脂肪酸 / 標識糖 / 脂肪酸代謝 / 糖代謝 / エネルギー獲得機能 / 心疾患重症度 |
Research Abstract |
1 標識薬剤および実験動物 (1)(標識薬剤)脂肪酸代謝を評価する薬剤として[I-131]標識脂肪酸([I-131]9MPA)を,糖代謝を評価する薬剤として[C-14]標識糖([C-14]2DG)を用いた。(実験動物)正常動物群(ラット;正常)および心疾患モデル作成動物群(ラット;心不全)を用いた。 2 動物実験 (1)正常心臓および心不全心臓における集積性の経時変化実験,局所集積性の画像化および組織標本作成等を行い、上記標識薬剤を用いた正常心臓および心不全心臓の機能評価を比較検討した。局所集積性の画像化では[I-131]9MPA+[C-14]2DGの混合薬剤を用い,[I-131]と[C-14]との半減期の違いを利用し[I-131]9MPA, [C-14]2DG各々の心臓オートラジオグラムを作成し、同一心臓切片における脂肪酸および糖の集積性を検討した。 (2)上記実験の結果(心臓集積性経時変化実験)標識脂肪酸の場合,正常心臓および心不全心臓両者とも時間経過と共に集積性が低下し,且つ心不全心臓では正常心臓に比べ常時集積率が低下していることが確認できた。また標識糖の場合,正常心臓および心不全心臓どちらも時間経過と共に集積性が増加し,且つ心不全心臓では正常心臓に比べ,高い集積性を示すことが確認できた。(心臓局所集積性の画像化)2種の標識薬剤同時投与において作成した心臓オートラジオグラムにおいても、標識脂肪酸の画像:正常心臓集積>心不全心臓集積,標識糖の画像:正常心臓集積<心不全心臓集積が確認できた。(心臓組織標本の作成)心疾患重症度が増すほど“エネルギー獲得系“がより脂肪酸→糖に移行することがわかった。
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