2007 Fiscal Year Annual Research Report
限局的作用発現を目的とする薬物送達システムの評価と開発
Project/Area Number |
19590143
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
黒崎 勇二 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90161786)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 博己 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60125151)
合葉 哲也 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00231754)
|
Keywords | 薬物動態 / 薬物送達 / 局所 / 微小透析 / マイクロダイアリシス / 筋肉 |
Research Abstract |
(1)局所薬物動態評価系の構築 実験動物(ラット)を用いて,モデル薬物(アンチピリン)の送達部位から周辺部への拡散・移行・消失過程の速度論的解析に関する評価系の確立を試みた。線状の薬物供給源(微小透析用プローブ)からの筋肉内の拡散・移行・消失について,薬物供給源から任意の位置に留置した複数の微小透析プローブを用いる局所薬物動態評価系を用いて適用局所からの側方への拡散過程を評価することが可能であることを明らかにした。 (2)人為的に薬物送達特性を制御可能な新規薬物送達法としての微小逆透析法の評価 微小透析プローブを用いた逆透析法による局所薬物送達は,治療効果に直結すると考えられる非結合形薬物の局所濃度変化に応じた薬物送達特性を有しており,再生医療など先端薬物療法において局所に限局した薬効を期待する場合の局所非結合形薬物濃度を制御可能な薬物送達法と期待される。薬物と複合体形成能を有する高分子として抗体を選択し,透析液への抗体の添加が局所微小透析へ及ぼす効果について基礎的な検討を行い,会合平衡を利用した薬物活動度の制御が逆微小透析を利用した局所薬物送達特性及ぼす影響についての基礎的知見を得た。 (3)局所における薬効動態評価系の構築 ラット摘出腸管膜血管床を用いて各種血管作動薬(一酸化窒素,カルシウム拮抗薬)について薬物作用の面から局所における血管弛緩反応の定量的評価を試みた。薬力学的局所利用率の評価法について基礎的な検討を行い,薬効強度-時間曲線下面積および薬効強度に関連するモーメントを定義することにより定量的な評価が可能であることを明らかにした。
|
Research Products
(2 results)