2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590165
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
池川 繁男 Kinki University, 薬学部, 教授 (90111301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田村 邦子 近畿大学, 薬学部, 講師 (70242526)
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Keywords | 胆汁酸 / オキシステロール / テトラヒドロコルチコステロイド / マススペクトロメトリー / エレクトロスプレーイオン化 / グルタチオン / グルクロニド / サルフェート |
Research Abstract |
病因・病態を化学の日で把握・理解し、適切な薬物療法を設定する上で、組織の変化や血液、尿などの体液中に含まれる成分の体内動態を明らかにすることが強く求められる。こうした視点に立って、今年度は質量分析法と免疫化学的手法を基盤として以下の研究を行った。初めに、胆汁酸の代謝活性中間体であるアシルアデニレートやCoAチオエステルが肝内でグルタチオンS-トランスフェラーゼによってグルタチオン(GSH)抱合体に変換されるばかりか、肝機能改善薬として用いられるウルソデオキシコール酸や大腸癌のプロモーターとして知られるリトゴール酸がGSH抱合体として胆汁中に排泄されることを世界に先駆けて明らかにし、胆汁酸のGSH抱合が胆汁酸-蛋白質付加体形成による毒性の発現を抑止する生体防御機構として重要な役割を担っている可能性を示した。一方、下垂体一副腎皮質系疾患では尿中に排泄されるテトラヒドロコルチコステロイド・グルクロニドが診断指標として重要視される。そこで、5位立体異性体を含めたテトラヒドロコルチコステロイド・グルクロニド12種のLC/ESI-MS/MSとOasis HLBカートリッジを用いる尿試料の簡便な前処理法とを組み合わせた高感度直接一斉分析法を開発し、本法によってクッシング症候群並びに健常人の尿中テトラヒドロコルチコステロイド・グルクロニドの質的・量的変動が病態と深く関わることを示した。引き続き、動脈硬化症と関連して重要視される硫酸抱合型7-ケトコレステロールとその同属体のLC/ESI-MS/MSによる高感度測定法を開発すべく、内標準物質に用いる重水素標識体を合成し、本標識体がLC/ESI-MS/MSによる高感度測定法に有用なことを示した。また、コレステロールサルフェートのイムノアッセイのみならず免疫組織化学染色による局在様式の追跡に不可欠な特異抗体を作成すべく、ハプテンのデザインに工夫を加え、期待するポリクローナル抗体の調製に成功した。
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Research Products
(20 results)