2008 Fiscal Year Annual Research Report
プロトカドヘリン8サブファミリーの中枢神経系形成と器官形成における機能的意義
Project/Area Number |
19590171
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
村上 徹 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 講師 (10239494)
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Keywords | 発生・分化 / 脳・神経 / 細胞接着 / カドヘリン / ゼブラフィッシュ / 菱脳節 / 咽頭弓 / 網膜 |
Research Abstract |
ゼブラフィッシュのプロトカドヘリン(Pcdh)及びカドヘリン(Cdh)について、以下の研究成果を得た。【Pcdh18】ゼブラフィッシュのPcdh18をクローニングし、胚における発現パターンを調べた。ゼブラフィッシュ胚cDNAライブラリからPCRによってPcdh18のcDNAをクローニングし、プローブを合成した。それを使い、ゼブラフィッシュ胚におけるPcdh18の発現をin situハイブリダイゼーションにより染色した。Pcdh18は受精後6時間(6hpf)から動物極側に発現し、12hpf以降では脳及び脊髄に発現した。24〜56hpfでは菱脳節に沿ったパターンを示した。36〜72hpfでは咽頭弓や下顎弓、腸管にも発現した。【Cdh6】ゼブラフィッシュの網膜形成におけるCdh6の機能を調べた。ゼブラフィッシュ胚ではCdh6は網膜と腎に発現する。アンチセンスMorpholinoによりCdh6をノックダウンすると、網膜形成が阻害された。視細胞、網膜神経節細胞、アマクリン細胞が著しく障害され、網膜形成に関与する転写因子の発現が低下し、Delta-Notch遺伝子の発現も変容した。【Pcdh17、19】ゼブラフィッシュのPcdh17、19をクローニングし、in situハイブリダイゼーションによりそれらの発現パターンを調べた。いずれも主に中枢神経系に発現した(論文投稿中)。【Pcdh10】ゼブラフィッシュPcdh10の2つのアイソフォーム、10aと10bの発現パターンを比較した。詳細は科学研究費補助金「δ-プロトカドヘリンファミリーの神経発生・器官形成における機能的多様性の意義」(課題番号21590192)により研究継続中。【その他】その値のPcdhについても、いくつかクローニングした。前記課題により研究継続中。
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Research Products
(6 results)