2007 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪酸の細胞機能制御因子としての脂肪酸結合タンパク(FABP)分子
Project/Area Number |
19590189
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大和田 祐二 Yamaguchi University, 大学院・医学研究科, 教授 (20292211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 信子 山口大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70227578)
安達 泰宏 山口大学, 大学院・医学研究科, 助教 (10346546)
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Keywords | FABP / アストロサイト / 脂肪酸 / マウス / 細胞骨格 |
Research Abstract |
FABP分子群は、リガンドである脂肪酸の脂肪酸代謝物の細胞内取り込み・輸送・代謝の調節などを介して様々な細胞機能に関わっていると考えられている。しかしながらその生体レベルでの分子機能については、未だ不明である。本年度の研究では、FABP遺伝子ノックアウトマウスを用いて、FABP分子群の生体機能を明らかにすべく、細胞内シグナル伝達系の制御への関与とその機構、脂肪酸代謝物であるエイコサノイドの産生系への関与と活性の制御、等について焦点を当てながら検証を加えた。その結果、(1)表皮型FABP分子が、マウス肥満細胞において、LPS誘導TNFα産生経路にポジティブに関与していることが判明した。(2)表皮型FABP分子が、マウス表皮細胞においてリノール酸の代謝制御を介して、早期分化過程に関与していることが判明した。(3)脳型FABP分子が、マウスアストロサイトの脂肪酸代謝を介して、精神神経疾患の病態に関与していることが判明した。(4)表皮型および脂肪細胞型FABP分子が、マウス胸腺において胸腺細胞の分化に主要な役割をもつ胸腺上皮細胞に豊富に発現し、胸腺細胞の成熟に関与している可能性を見出した 以上の結果は、いずれもこれまでに知られていないFABP分子の新規細胞機能であり、今後はその制御機構解明に向けて、さらに検討を加えていく。
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Research Products
(4 results)