2007 Fiscal Year Annual Research Report
発生運動ニューロンの時間的・空間的に特異的な標識法の検討
Project/Area Number |
19590192
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 昇 Niigata University, 医歯学系, 教授 (00254756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 誠 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40293211)
鈴木 了 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30313513)
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Keywords | 運動ニューロン / ニワトリ胚 / 生体エレクトロポレーション法 / 遺伝子導入 / 神経回路形成 / GFP / アルカリフォスファターゼ |
Research Abstract |
運動ニューロンの形成・構築の過程を明らかにするためには、発生過程で運動ニューロンを空間的・時間的に標識する技術が重要な鍵となる。標識する運動ニューロンを空間的・時間的に特定の細胞(集団)に限定するためには、従来からおこなわれているトレーサーの注入による標識だけでは限界がある。また特定の運動ニューロン(集団)を、遺伝子発現等を指標に免疫組織化学あるいはin situ hybridization法などで同定しても、軸索を含む細胞の構築を観察するのには十分ではない。今年度われわれは、レポーター遺伝子を運動ニューロン特異的エンハンサー・プロモーター領域に連結した遺伝子を発育鶏胚に導入することで、どのように発生運動ニューロンの標識を行うことができるのか幾つか検討を行った。発育鶏胚への遺伝子導入の手立てとしては、生体エレクロトポレーション法を用いた。運動ニューロン特異的発現を誘導するためのエンハンサー・プロモーター領域としてislet-1やHB9遺伝子の転写調節領域をレポーター遺伝子(GFP及びアルカリフォスファターゼ)に連結した発現ベクターを作成した。これらのコンストラクトを孵卵開始2.5〜3.5日(ステージ14〜18前後)の鶏胚神経管へ注入して遺伝子導入を行い、その後胚の発育を続け、孵卵開始4〜6日(ステージ23〜28前後)ほどで解析を行った。その結果、GFP及びアルカリフォスファターゼのいずれのレポーター遺伝子を用いても運動神経線維がはっきりと発育鶏胚で標識され、簡便に発生運動ニューロンの軸索伸長・分岐のパターンが観察できることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)